2013年06月12日

1歳馬の預託について


競馬場でのたくさんのご声援に加え、ブログへ暖かいコメントとたくさんのアクセスをいただき心より感謝申し上げます。

今回はいつも応援していただいている皆様へ直接お伝えしたいことがございます。

一口馬主クラブの一歳馬の募集が始まる時期ということもあり、カタログなどをご覧になってお気づきの方もおられると思いますが、本年度の一歳馬で“栗東・角居勝彦舎所属予定”となっている馬はおりません。これは、一口馬主クラブに限らず、すべてのオーナーの2012年生まれのご愛馬の預託をこちらの申し出によりお断りさせていただいたからです。

預託頭数の上限を2013年3月までに馬房数の2.5倍までに削減する、とJRAが決定したのが2011年の暮れ(発表は2012年の初頭)でした。当時、決定された内容は下記のとおりです。

2012年9月30日まで: 貸付馬房数×3(20馬房を超える馬房数については係数を2倍)まで

2012年10月1日から: 貸付馬房数×2.7まで

2013年3月1日から: 貸付馬房数×2.5まで


成績を上げることで馬房数が増え、それに伴って管理頭数が増えていくというルールのもと、それにあわせた厩舎運営をしておりました。具体的には、一世代あたり25頭強を預からせていただき、残念ながらデビューまでたどり着けない馬や、我々の力が及ばず未勝利で引退してしまう馬もいるのですが、6〜7割の馬が勝ち上がってくれ、そのなかにはオープン馬として厩舎の看板を背負って長期間がんばってくれる馬もいます。そうやってひとつでも多くの勝利をあげようと取り組んできた積み重ねを否定されるような預託頭数削減に対して何らかの対応を取らざるをえなくなりました。勝つことを目標にやっているのに、勝てば勝つほど馬の入れ替えがうまくいかなくなるというジレンマに陥ってしまうからです。

母馬や兄・姉に続いて預託していただいている馬もいます。毎年おおよそ決まった頭数を預けていただけるオーナーもいます。しかし、そのなかから、特定のオーナーの馬だけを預かる、特定の血統の馬だけを預かるといった行為は、応援して下さるオーナーやファンの皆様から許される行為ではないと考えました。一旦お預かりした馬に対して厩舎としてベストを尽くさず、馬房数が削減されたことを理由に早々と見切りをつけてしまうことも同様で、どちらも今までの厩舎のスタイルに反することで、大好きな馬達を裏切る行為であると思います。そしてもうひとつ、わたくし自身のライフワークである障がい者乗馬やホースセラピーの活動を進めていく上においても道理の通らない行為だという思いから、2011年の暮れにオーナーの皆様に事情を説明し、翌年誕生する2012年度産駒については一切の預託をお断りさせていただきました。

昨年1年、まったく当歳馬を見に行かないという行為は調教師としてとても寂しい思いの一年でした。当然のことながら2014年の2歳新馬戦、2015年のクラシックに送り出す馬は一頭もいません。しかし、お預かりする馬に対して一生懸命取り組んでいきたいという思いからの行為であることを何とぞご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。

これからもチーム一丸となってオーナーやファンに喜んでいただけるような馬づくりにベストを尽くしてまいります。引き続き変わらぬ応援を賜りますよう、今後ともよろしくお願い申し上げます。

調教師 角居勝彦





posted by 角居厩舎 at 14:08| 滋賀 ☀| Comment(38) | 角居勝彦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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